事実証明に関する書類の作成と代理

法的サービスを受けたり、法的手続きを行う場合は、書類を作成し役所に提出したり申請するなどの作業が必要です。この書類は多くの種類があり、作成には高度な知識が必要になるものもあります。行政書士はそうした書類を作成するスペシャリストです。

その行政書士が作成する書類にはいくつかの種類があります。ひとつは各省庁や都道府県庁、市・区役所といった官公庁に提出する許認可の書類で、その書類の種類は1万種類以上あります。もうひとつが遺産や商取引における契約など、権利に関する書類です。そしてもうひとつが事実証明に関する書類です。

事実証明に関する書類とは、実地調査などに基づいて作成される店舗平面図、現況測量図といった書類のことで、社会生活上で交渉を行うときに事項を証明するための書類のことです。書類の多くは、調査結果を基に作られる測量図のようなものですが、その他に交通事故調査書、内容証明、定款や各種議事録、会計帳簿、申述書といった書類も含まれます。

測量図や交通事故調査書などの書類は毎月何件といった決まった件数の依頼があるわけではありませんから、行政書士が作成する書類の中でも、事実証明に関する書類はイレギュラーの仕事といっていいでしょう。

ただし、事実証明に関する書類は、例えば交通事故調査書などは保険会社の査定に不満がある被害者が作成するものですから、争訟性のある事象について弁護士法に抵触しないように書類を作成しなければならないなど難しい部分もあります。

各種議事録は商業登記に必要な書類であり、行政書士の業務ですが、商業登記自体は司法書士の業務のため、行政書士が行うことは多くありません。